第7回EDIX(教育総合展)関西 2024 会期レポート
第7回EDIX(教育総合展)関西 2024 会期レポート
第7回 EDIX(教育総合展)関西が、2024年10月2日(水)~4日(金)の3日間、インテックス大阪で開催されました。
本記事では、セミナーに登壇した講師や出展企業、どんな方が足を運んでいたのか、詳しくご紹介いたします。
5,000人超の来場者で盛況のEDIX(教育総合展)関西 2024
第7回 EDIX(教育総合展)関西 2024は、10月2日から3日間にわたりインテックス大阪で開催されました。教育のDX化や業務効率化を推進する最新の技術やサービスが集結し、西日本最大級の教育専門展示会として盛況を博しました。
教育現場のデジタル化が進む中、校務支援システムやAIを活用した学習ツールなどに高い関心が寄せられました。また、教員の業務負担を軽減する採点の自動化ツールやeラーニングソリューションも注目を集め、ブースには多くの教育者が足を運びました。
会期中には「生成AIを活用した教育改革」「未来の教育を支えるEdTechの可能性」など、教育の最前線をテーマにしたセミナーが開催され、熱心に聴講する参加者の姿が見られました。実際の導入事例の紹介やワークショップも充実し、教育現場に即した実践的な情報を得られる貴重な機会となりました。
来場者数は5,596名にのぼり、教育関係者の中でも小・中・高校の教職員が最も多く771名に達し、次いで官公庁関係者が522名と、教育行政に携わる層の参加が目立ちました。また、大学関係者が348名、研修関連の参加者が436名と、学校教育だけでなく企業の人材育成に関心を持つ層の来場も多く、塾や予備校の関係者が328名にのぼるなど、民間教育機関からの参加も活発でした。
幅広い教育分野の専門家が一堂に会し、最新の教育DXや業務効率化に関する情報を求めて積極的に交流しました。
6つの種類セミナーと代表的な登壇者
EDIX(教育総合展)関西 2024では、基調講演、特別講演、EDIXゼミ、教育委員会限定の研修・交流会、公開授業、教育のみらい創造ステージの6つの種類のセミナーを開催。延べ4,216人が聴講しました。基調講演や専門家によるセッション、教育関係者限定の研修会など、多様なプログラムが実施され、参加者にとって最新の教育トレンドを学ぶ貴重な機会となりました。
基調講演や特別講演では、日本の教育の未来や展望、GIGAスクール構想、教育DXについて、各分野の専門家が講演しました。また、EDIXゼミではインクルーシブ教育や不登校支援など教育を語る上で欠かせない、多様なテーマの講演を行いました。
さらに、教育委員会・小中高教員限定の研修・交流会では、現場の課題解決に向けた具体的な議論が交わされました。公開授業では、実際の授業風景を会場で再現し、ICT教育の活用事例を紹介しました。
出展企業による「教育のみらい創造ステージ」では、最新の教育ソリューションが披露され、関係者の関心を集めました。GIGAスクール 自治体ピッチ 第2弾補完イベントでは、自治体やベンダーが登壇し、GIGAスクール構想第2期に向けた取り組みを発表しました。
登壇者のご紹介(一部抜粋)
これらのセミナーを通じて、参加者は最新の教育技術や政策について学び、現場に活かすヒントを得ることができました。
今回の出展企業の製品・サービスを一部紹介
本展示会では、多くの企業が最新の教育関連製品やサービスを出展し、教育現場の課題解決につながるソリューションを提案しました。特に、eラーニング、特別支援教育、業務効率化、ICT活用といった分野に注目が集まり、参加者からは実際に製品を体験しながら導入の可能性を検討する様子が伺えました。
デジタル学習環境の向上や業務の効率化に貢献するツールが数多く紹介され、教育機関や企業の研修担当者にとって貴重な機会となりました。ここでは、出展企業の製品・サービスを一部ピックアップしてご紹介します。
eラーニング専門のベンダー「デジタル・ナレッジ」
デジタル・ナレッジは、日本初のeラーニング専門ソリューションベンダーとして2,000件以上の導入実績を持ち、教育DXの推進に貢献しています。第7回EDIX関西 2024では、「生成AIで新時代の教育を!」をテーマに、AI教育支援ツール「Teacher’s Copilot」や、LMSの決定版「KnowledgeDeliver」、学びの証明をデジタル化する「デジタルバッジソリューション」を紹介しました。
また、セミナーでは「大学におけるeラーニング活用事例」を紹介し、視聴ログ解析やリカレント教育の可能性を解説しました。さらに、生成AIが研修・教育をアシストする「Teacher’s Copilot」の活用法についても講演し、教材の自動生成や個別指導の強化による教育改革の未来を示しました。最新技術の活用により、より良い学習環境の提供を目指しています。
特別支援教育に携わる先生方をサポートする「株式会社 LITALICO」
LITALICOは、「障害のない社会をつくる」をビジョンに掲げ、特別支援教育や就労支援を行う企業です。第7回EDIX関西 2024では、特別支援教育を支援する「LITALICO教育ソフト」を紹介し、多くの教育関係者が関心を寄せました。このソフトは、個別の教育支援計画・指導計画の作成をサポートし、教師同士の情報共有をデジタル化することで、児童生徒への支援をより効果的に行う仕組みを提供します。
また、ブース内では「LITALICO教育ソフト 操作体験会」を実施し、来場者が実際にツールを操作できる機会を提供しました。教育現場における計画作成の負担軽減や、より適切な支援の実現に貢献するこのシステムは、特別支援教育に携わる教員にとって、大きな助けとなることが期待されています。
採点の効率化で年間125時間短縮「スキャネット 株式会社」
スキャネット株式会社は、スキャナを活用した教育機関向けのシステム開発を手掛ける企業です。第7回EDIX関西 2024では、採点支援ソフト「デジらく採点2」を展示し、教育現場の負担軽減に貢献するソリューションを紹介しました。全国1,000校以上で導入されているこのシステムは、デジタル採点により年間125時間の作業時間短縮を実現し、先生の働き方改革に寄与します。
ブースでは、クラウド版とインストール版の両方を紹介し、各教育機関のニーズに応じた活用方法を提案しました。さらに、大学入試や高校入試向けのマークシートシステムや、共通テスト対策用のマークシートも展示され、来場者は実際の操作を体験しながらその利便性を実感しました。教育現場の業務効率化と先生の負担軽減を実現するスキャネットの技術に、多くの関係者が関心を寄せました。
ボードゲームで子どもの非認知能力を向上させる「株式会社 イー・ラーニング研究所」
イー・ラーニング研究所は、「教育の水道哲学」として、誰もが質の高い教育を受けられる社会の実現を目指す企業です。第7回EDIX関西 2024では、ゲーミフィケーションを活用した教材「子ども未来キャリア」と、小中学生向け授業動画学習サービス「スクールTV Professional Edition」を展示しました。
特に「子ども未来キャリア」は、社会で活躍するために必要な非認知能力を育むことを目的としたボードゲーム教材です。ブースでは、全ラインナップのゲームを実際に体験できる機会が提供され、教育者がその学習効果を確かめることができました。また、教材のデータ活用や導入事例も紹介され、多くの来場者がその教育効果に関心を示しました。
「スクールTV Professional Edition」では、全国の主要な教科書に対応した授業動画を提供し、学習の効率化をサポート。ゲームを通じた学びと動画による知識習得の両面から、子どもたちの成長を支援するイー・ラーニング研究所の取り組みが注目を集めました。
スマホアプリで学生証ので「株式会社 ジェイ・エス・エス」
ジェイ・エス・エスは、教育機関向けのICTソリューションを提供する企業で、デジタル学生証「MyiD®(マイディ)」を開発・運用しています。第7回EDIX関西 2024では、学生証のデジタル化を軸とした学校業務DXの実現をテーマに、最新のシステムを紹介しました。
「MyiD®」は、スマホアプリで学生証を表示するだけでなく、不正出席対策を備えた出席登録、一斉連絡、災害時の安否確認通知など、多機能を一つに統合したシステムです。ブースでは、実際のアプリと管理システムのデモンストレーションが行われ、教育現場のデジタル化を検討する多くの来場者が体験しました。
同社は、新潟県のNSGグループのICT企業として、教育機関と密接に連携しながら開発を進めており、「MyiD®」は2019年に総務省の「ICT地域活性化大賞」優秀賞を受賞するなど、高い評価を受けています。また、近年ではパナソニックコネクトと協業し、顔認証技術を活用した不正出席対策など、さらなる拡張性にも注力。学校業務のDXを支援する強力なソリューションとして、多くの教育機関の関心を集めました。
在学・卒業証明書等をコンビニで発行「株式会社 セブン銀行」
セブン銀行は、全国のセブン‐イレブン店舗に設置された約27,000台のATMネットワークを活用し、利便性の高い金融サービスを提供しています。第7回EDIX関西 2024では、学校が発行する在学・卒業証明書を全国のセブン‐イレブンのマルチコピー機で簡単に取得できる新サービスを紹介しました。
このシステムを導入することで、学校は証明書の郵送や窓口対応の負担を軽減でき、卒業生や在学生は24時間365日、最寄りのコンビニで証明書を受け取ることが可能になります。さらに、証明書発行手数料の収納代行機能も備えており、発行手続きの煩雑さを大幅に軽減する仕組みが整っています。
ブースでは、サービスのデモンストレーションが行われ、教育機関関係者が実際の操作フローを体験しました。学校のDX推進に貢献するソリューションとして、多くの教育関係者が関心を寄せました。
第8回EDIX(教育総合展)大阪は2025年6月にも開催予定
第7回EDIX関西 2024は、5,000名を超える来場者が集い、教育のDX化や業務効率化をテーマに、最先端の技術と知見が共有された3日間となりました。生成AI、特別支援教育、業務効率化、学習支援システムなど、多様な分野で革新的なソリューションが発表され、教育の未来を大きく前進させる場となりました。
次回のEDIX大阪2025は、2025年6月にインテックス大阪で開催予定です。教育現場の課題解決に向け、より実践的な技術や事例が集まる場となることが期待されます。未来の教育を形作るこの展示会に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
EDIXとは
学校・教育機関、企業の人事・研修部門など教育に関わる方に向けた日本最大の展示会です。
年に2回、東京・関西で開催をしています。
来場に興味のある方は下記から詳細をご確認ください。