EDIX(教育総合展)東京2022 会期レポート

EDIX(教育総合展)東京2022
会期レポート


2022年5月11日(水)~13日(金)の3日間、東京ビッグサイトでEDIX(教育総合展)東京を開催しました。今回は、数ある出展企業の中から注目の製品・サービスを取材いたしました。


「宇宙」をテーマにした教育を展開

[(株)日本旅行:ミライ塾]

旅行会社で有名な日本旅行ですが、宇宙事業推進チームでは「宇宙」をテーマとした教育事業や地方創生、人材育成などを行っています。その中の一つである、教育事業を軸に、サービスをご紹介していました。
もともと宇宙事業推進チームでJAXAのロケットの打ち上げ支援をしていたとのこと。そこから宇宙関係の企業さんとのつながりが広がったことと、これからは教育への重要性が増してくるという背景から、宇宙関連の企業さんとパートナーを組んで、宇宙×教育という形でコンテンツを企画・実施しているそうです。
宇宙をイメージしたパネルのブースでは、実際にワークショップで使用する機材などを置かれていました。人工衛星のデータを使ったワークショップや、ローバー(惑星探査車)を遠隔で操作するなど手を動かしながらミッションに挑戦する体験型のものあります。
「宇宙では最先端科学技術を使っており、そして進歩が早い。しかし、子どもたちがその進歩を目の当たりにする機会が少ない。講師には人工衛星の研究をされている方をお呼びするなどして、子どもたちが、身近に最先端の宇宙や技術に触れる機会を提供したいというところから、この事業を推進しています」と担当者の方はおっしゃっていました。


手軽に始められるテキストプログラミング教材

[(株)くもん出版:はじめる!IchigoJam]

くもん出版では0歳〜大人・高齢者の方まで、学びを手助けする製品・サービスを提供されています。

今回はプログラミングを中心とした製品を主に展示されており、Ichigo jam basicを使ったテキストプログラミングの書籍をここではご紹介します。ご家庭などでも使っていただけるテキストで、basicというプログラミング言語を使ってプログラミングするツールです。スクラッチのようなブロックを組み合わせてプログラミングするのではなく、アルファベットをタイピングしてコーディングします。
また、ブースでは1日2回、松田孝さん(元小金井市立前原小学校の校長先生)によるテキストプログラミングに関する講演が行うなど、教育の現場でどのように使っていけばよいか活用事例などをご紹介していました。
担当者の方は「テキストプログラミングは難しいというイメージを持ってしまうかもしれません。でも、Ichigo jam basicは、テキストを使ったプログラミングでありながらもはじめやすくて、今までやったことがないことに挑戦するワクワクを感じてもらえるはずです。」とお話をされていました。


塾での学習を補完するウェブ学習サービス

[(株)リクルート:スタディサプリ]

リクルートが提供しているスタディサプリは、今までは個人向けのサービスでした。しかし2013年から学校様向けのサービスも提供開始。そして、「塾での指導と組み合わせながらスタディサプリを利用したい」というお問い合わせを年間100件程度いただいていたことを踏まえ、今年度から学習塾様向けにもサービス本格提供を開始。今回はそのサービスを紹介していました。
学習塾向けのスタディサプリは生徒の学習状況を可視化する機能や単元・確認テストなど学習管理機能がついていることが特徴です。講義動画もテストも使うという塾もあれば、教えるところは講師が担当し、テストや学習の管理を簡素化するといった使い方をする塾もあり、用途に合わせた機能選択ができることがスタディサプリの強み。スタディサプリはあくまでもサプリであり、学習を補完していくというコンセプトのもと展開しているそうです。


解いて憶える、記憶定着をサポートする学習アプリ

[モノグサ(株):Monoxer]

モノグサが提供するMonoxer(モノグサ)という学習アプリは、子どもたちの記憶定着を、AIを使って支援していくサービスです。
子どもたちに覚えさせることと、忘れさせないということに特化しているのが大きな特徴。一般的な学習アプリだと一度正解すると覚えたと判断されてしまいますが、Monoxerは覚えたものも忘れないようAIでケアをしてくれるので、確実に学習を進めていけます。
一人ひとりに合わせて細やかなケアができることで、子どもたちの学習状況に合わせた個別最適な学びを実現できるだけでなく、学習状況・記憶度がクラスや学習者ごとに見える化も可能にします。


20年の開発の経験が生かされたeラーニングシステム

[(株)ネットラーニング:Multiverse®(マルチバース)]

ネットラーニングはeラーニングとそれらを掲載するLMS(学習管理システム)を扱っている企業です。ブースでは、eラーニングや学習を一元的に管理できるプラットフォーム、そこに掲載するコンテンツを紹介していました。
代表的なサービスである「Multiverse®(マルチバース)」はのべ約5,500社に導入された実績があり、お客様の要望に応えて改良を重ねてきたオンライン教育・研修プラットフォームです。学習管理機能も充実しており、学習データの収集から分析まで可能です。
20年ほどの開発の歴史があるため、オンライン教育・研修のプラットフォームやeラーニングビジネスの知見のあることも強みのひとつ。セキュリティもしっかりしており、オンラインでも講師派遣ができるなど、トータルで強みがあるサービスとのことでした。


英語教育の経験を生かした英語×プログラミング教育

[(株)ECC:英語課題プログラミング]

総合教育を提供しているECC。
中でも英語を中心とした語学教育に力を入れており、ブースでは英語課題プログラミングを紹介していました。
英語課題プログラミングは、幼稚園や保育園の一室を借りて行う形式。外国人講師が英語を用いてプログラミングレッスンを実施します。テキストもレッスンも英語ですが、日本人講師とのダブルティーチング制度を採用しており、英語のみで理解できないところは日本人講師が日本語でフォローしてくれます。
カリキュラムはプログラミングカリキュラム作成大手のアーテック社と提携し、論理的思考力・問題解決能力・想像力を身につけられるものとなっているとのことです。


ものづくりの技術を生かした二酸化炭素濃度の計測システム

[(株)村田製作所:AIRSual]

村田製作所は電子部品や通信モジュール等のモジュール製品を製造・販売する会社です。EDIX東京ではセンサープラットフォームとそれを活用するための総合アプリケーション「AIRSual」を紹介していました。
二酸化炭素の濃度により学習効率が変わると言われており、文科省からは1000ppm以下で管理するように指針が出ています。しかし濃度計を置いているだけであとは現場任せになっているところも多いそうです。
それを先生任せではなく、学校全体で見える化し、教頭先生の机の上のタブレットなどでリアルタイムに管理できるものとのこと。
システムを汎用化しているため、コストは抑えられており、初期費用も安く導入が可能。いろいろなセンサーを用意し、現場に合わせてカスタマイズできるそうです。


来週、インテックス大阪で開催

6月15日(水)~17日(金)、インテックス大阪でEDIX(教育総合展)関西を開催します。今回、この記事で紹介した出展企業の製品はEDIX関西でも見ることができます。
西日本の教育関係者の皆さま、ご来場をお待ちしております。


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EDIXとは
学校・教育機関、企業の人事・研修部門など教育に関わる方に向けた日本最大の展示会です。
年に2回、東京・関西で開催をしています。
 

来場に興味のある方は下記から詳細をご確認ください。